Tenuta San Giorgio テヌータ・サン・ジョルジョ

 

 

トムバッコ家

三男:マルコ 写真左

甥:ミケーレ 写真右 

所在地

ヴェネト州は州都のヴェネツィア、西の都ヴェローナという2つの大観光都市をかかえ、東はアドリア海、西はガルダ湖に囲まれ、南には東西に流れるポー川の恵みを受けた肥沃な平野が広がっている。この恵まれた地勢を背景として、ワイン造りにも古い伝統を持っていて、ピエモンテ州と並んで称される北イタリアの代表的なワイン産地である。

テヌータ・サン・ジョルジョのあるマセラダ・スル・ピアーヴェ村は、州都ヴェネツィアから北へ40kmほど上がった所にあり、ワイナリーはパパドーポリ(島)と呼ばれるピアーヴェ川が2つに分かれた中間にある。

 

総畑面積:約60ha

原産地呼称

DOC Piave (ピアーヴェ)
DOC Treviso (トレヴィゾ)
IGT

品種構成

Prosecco (プロセッコ) : 40%で最多
Pinot Grigio (ピノ・グリージョ)
Chardonnay (シャルドネ)
Sauvignon Blanc (ソーヴィニヨン・ブラン)
Manzoni Moscato (マンゾーニ・モスカート)

 

Merlot (メルロ)
Cabernet Sauvignon (カベルネ・ソーヴィニヨン)
Cabernet Franc (カベルネ・フラン)

気候

夏は乾燥し過ぎない暑さ。冬は雨が時々降り、ぐっと寒くなる。春と秋は涼しく、風が心地よく吹き込む。

土壌

ピアーヴェ川によって運ばれてきた石灰質の石や砂利が堆積した土壌。非常に水はけが良く、ミネラルが多く含まれているため、香りが豊かで生き生きとしたフレッシュなワインができる。

醸造

全行程において、温度管理に非常に気を遣っている。テヌータのようなフレッシュタイプのワインにとって、温度は極めて重要なポイントだからである。またそれに必要な電力は、醸造所の屋根にソーラーパネルを設置して供給するなど、地球環境にも十分に配慮している。
スプマンテやフリザンテはシャルマ方式で造る。他の多くの生産者が外部の専門業者に委託する中、テヌータでは専用の密閉タンクやビン詰め機械を完備し、最後まで自分たちで生産してる。そのため、通常よりも十分な時間をかけながらベストなタイミングでビン詰めすることができ、泡立ちが非常にきめ細やかで上質なワインが生産できる。さらにピュアな果実味とフレッシュな風味をそのままきれいに残すことができ、これはシャンパーニュ方式のスパークリングワインにはない魅力であり、テヌータが最も力を入れているところである。

歴史

トムバッコ家は、現オーナー3兄弟の曽祖父の代からワインを造り、アメリカに輸出も行っていた。現在の畑は、3代目のセルジョ・トムバッコ氏が1970年代初頭に手に入れたもの。独特の地形や土壌、気候など、素晴らしいワインができるポテンシャルが揃っていると直感したセルジョ氏は、すぐに購入を決意した。
当初ここは洪水の被害を受けた場所であったため、ブドウ栽培の許可がなかなか下りなかったのだが、セルジョ氏はそんな困難も乗り越え、ワイン造りに取り組んできた。その後、3人の息子たちも父の若かりし頃のように情熱を込めてブドウ畑と醸造所の向上に励み、現在では三男のマルコ氏が主にこの蔵を担当している。また長男ジョルジョ氏の息子ミケーレという新しい世代も加わっている。
長い伝統を大切に尊重する一方で、革新的な技術や設備も柔軟に取り入れながら、常に高品質の維持とさらなる向上に尽力してきた。特に昨今は多くのコンクールやガイドブックでも高い評価を獲得している。
マルコ氏は、「ワインは土や太陽など、自然による産物。その中で自分も愛情と情熱を持って最大限の努力をしながら、代々守られてきたワイナリーを続けていきたい」と考えている。軌道に乗ったテヌータは今後も確実に進歩を続けるであろう。

評価・プレス

★イタリア最大のワイン見本市「ヴィニタリー」2010年大会で、『プロセッコ・スプマンテ Ex ドライ』が銀賞を受賞。『ピノ・シャルドネ スプマンテ』も表彰された。