ブルゴーニュ地方
世界に冠たるワインを生む「グラン・クリュ・コルトンの丘」のすぐ奥、小渓谷の斜面にペルナン・ヴェルジュレス村がある。教会を中心にしてぶどう栽培家の家々がたたずむ景色は、周り一面をぶどう畑に取り囲まれて情緒豊かで、ブルゴーニュの中でも特に美しい村の一つと言われている。主な1級畑は「コルトン」の向かい側に位置する東から南向きの斜面にあって、日照と水捌けが良い。ペルナン・ヴェルジュレス村に計5つある1級畑のうち、4つの1級畑に区画を所有している。標高が250~370mの高さになるため、夜が少し涼しく、きれいな酸味と繊細さが生まれる。
総畑面積:8.6ha(36区画に分かれている)
総ワイン生産量:33,000本(2007年しらべ)
AOC Aligoté (AOC アリゴテ)
AOC Pernand-Vergelesses
(AOC ペルナン・ヴェルジュレス)
AOC Pernand-Vergelesses 1er Cru
(AOC ペルナン・ヴェルジュレス・プルミエ・クリュ)
AOC Corton (AOC コルトン)
AOC Corton-Charlemagne
(AOC コルトン・シャルルマーニュ)
Aligoté (アリゴテ)、 Chardonnay (シャルドネ)、 Pinot Noir (ピノ・ノワール)
平地に比べ標高が高いため、収穫日が周辺より数日遅め。
ワイン造りで重要なのは、土壌を尊重し、ぶどうを重んじる丁寧な栽培をすること。それは先祖が守ってきた大切なテロワールのよさを継承していくことである。ひたすら畑を耕すのは、農薬を使うと自然環境を壊し、我々の健康を害するから。「健全な土作り、生きた土壌」に専念する。肥料は有機肥料を使用。除草剤はほんのごく一部だけしか使わず、害虫を寄せ付けなくさせる効果を持つフェロモン剤を活用して、ほとんどの区画を殺虫剤無しで栽培。
収穫は全て手摘みで行い、運搬には昔ながらの編み籠を使うこだわり様。ぶどうを傷めず実用的だが、この頑固さは丁寧な仕事に対する「純粋さ」の証なのだ。
ここではフィネスとエレガンスを追求する。果実味を最大限発揮させるために、ピノ・ノワールは100%除梗。
野生酵母で発酵させ、亜硫酸の使用量を控えるなど、ぶどうと土壌本来の風味を生かす醸造。
味わいのバランスを考えて、エキス分を優しく引き出そうと「足」でピジャージュする丁寧なマセラシオン。樽熟成;白ワイン10~15ヵ月 、赤ワイン12~15ヵ月。
ドメーヌ・パヴロの歴史はとても長い。登記帳によれば、17世紀ごろ既にペルナン・ヴェルジュレス村のぶどう栽培者として記されており、その後先祖代々引き継がれてきた家族経営のドメーヌである。現在の経営は、父レジス氏の後を継いだリュック&リズ兄妹が行う。
昔ながらの農業をそのまま残そうと、1993年から「ビオロジック」農業を導入。
2006年には、フランス農務省の認定機関「エコセール」に、有機栽培農法の認定を申請。3年間の審査期間を経て、2009年、正式に承認され、ラベルにも記載されることとなった。
生産するワインは、コルトンの丘にある白・赤のグラン・クリュを筆頭にして、主にペルナン・ヴェルジュレス1級、および村名ワインなど。(栽培面積8.6ha、生産量の2/3が赤ワイン、1/3は白ワイン)
手摘み
ワインショップ情報:ラヴィーニャ、カーヴ・オージェ。