Domaine Chaume-Arnaud ドメーヌ・ショーム=アルノー

 

 

 

Valérie CHAUME-ARNAUD(ヴァレリー・ショーム=アルノー写真右-左

Thibaud CHAUME-ARNAUD(チボー・ショーム=アルノー) 写真右-中央

Raphaël CHAUME-ARNAUD(ラファエル・ショーム=アルノー)写真左

Samuel CHAUME-ARNAUD(サミュエル・ショーム=アルノー)写真右-右 

 

所在地

コート・デュ・ローヌ地方

コート・デュ・ローヌ地方、ヴァンソーブル村。ローマ時代の遺跡がたくさん残るアヴィニョンの街から北へ約40kmのところにある。全体的にがっしりとした赤を産出する地域。白・ロゼもある。

ヴァンソーブルは「Vin(=ワイン)Sobre(節酒)」の意味で、由来には諸説あるが、あまりにも美味しいワインが造られる産地であるため、「ほどほどにせよ」という意味でこのように名付けられたとも考えられている。

 

総畑面積:40ha

平均樹齢:35年

植え付け密度:4,000~4,600本/ha

剪定方式:ゴブレ方式及びコルドン・ロワイヤ方式

 

原産地呼称

AOC Vinsobres(AOC ヴァンソーブル)
AOC Côtes du Rhône Villages (AOC コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ)
AOC Côtes du Rhône (AOC コート・デュ・ローヌ)
VDP Portes de la Méditerranée (VDP・ポルト・ド・ラ・メディテラネ)

品種構成

Grenache (グルナッシュ)
Syrah (シラー)
Cinsaut (サンソー)
Carignan (カリニャン)
Mourvèdre (ムールヴェードル)
Merlot (メルロ)
Cabernet Sauvignon (カベルネ・ソーヴィニヨン)
マルスラン(カベルネ・ソーヴィニヨンとグルナッシュの交配品種)

 

Viognier (ヴィオニエ)
Marsanne (マルサンヌ)

気候

北アルプスから吹き降ろすミストラルの影響で冬は非常に寒いが、夏は温暖な気候。                                             この地独自の特徴として、「ニオフの風」、「ポンチャス」、「ミストラル」など、季節を問わず、四方八方から強い風が吹く。これらの風のおかげで朝晩の気温がぐっと下がるため、酸と糖の両方を兼ね備えた上質なブドウができる。また、この強風が畑の湿気を吹き飛ばしてくれるので、病気の発生が大幅に抑制されるという利点もある。

土壌

粘土石灰質土壌。太古の昔、氷河期だった頃、氷河が移動する際に、石灰質の岩盤を削ってできた大きな石が地中7~8mの深さまでゴロゴロしている。これらの石はが日中に太陽熱を貯えて、夜間その熱を放出するため、ブドウがじんわりと良く熟す。

栽培

ここでは畑を取り巻く自然の生態系が最も重要だと考え、「Bio-Diversité(ビオ・ディヴェルシテ)=生物多様性」を重んじた栽培を実践している。
発芽後の「芽かき」、「針金への誘引」、6月の「摘芽・摘芯」や「過剰果の間引き」など、ほとんどが手作業のため、38haの畑の手入れには膨大な手間がかかる。栽培はフィリップさんが中心となり、ヴァレリーさんと従業員の男性一人が手伝うほか、繁忙期にはスペイン人の労働者を雇って農作業を行なっている。                                                                     12月中旬から2月末までは、ブドウを一本一本短く剪定していく作業を、アルプスから来る強風「ミストラル」にめげないよう、かじかむ手をこすりながら毎日続ける。慣れた人でも1日で平均750本をこなすのが精一杯という大変手間のかかる仕事を、冬の間こつこつと続ける。これも「より良いブドウを収穫したい」というオーナー夫妻の熱意があればこそである。
90年代後半からは有機栽培に切り替え、2003年からビオディナミ農法を実践。畑はみるみるうちに元気になり、5年後くらいからはワインの味わいにも効果が見られるようになってきた。
ビオディナミや有機農法という言葉が宣伝文句に使われることに抵抗を感じていたが、ワインを扱うショップや顧客からの要望により、ビオディナミ農法の公的認証機関である「Demeter(デメテール)」に申請。何ら栽培を変えることなく、2009年に正式認定された。2009年より、ドメーヌの全ての商品は、有機栽培のABマーク、およびビオディナミ農法のDemeter(デメテール)の認証を受けている。

歴史

このドメーヌは19世紀からアルノー家が所有している。1956年までは主にオリーブと牧畜で生活しており、ブドウ畑は少ししかなかった。1956年に厳しい寒波に襲われオリーブ畑が全滅。ブドウ栽培が主体となった。先代のコレットさんとフェルナンさんはヴァンソーブル村で生まれ育ち、結婚して3人の娘をもうけた。その末娘が現在のオーナー、ヴァレリー・ショーム=アルノーさんである。彼女はブドウ栽培・ワイン醸造学の免状を持ち、ご主人のフィリップさんとは農業高校で出会った。彼は熱帯・赤道地帯及び地中海沿岸の生態学が専門だったが、後にともにワイン造りをすることになる。
ヴァレリーさんは1987年、23歳の時に4.5haの畑を引き継ぎ独立。ドメーヌで醸造から瓶詰めを行なうようになった。両親は当時協同組合にブドウを卸していた。1989年にフィリップさんと結婚。以来二人三脚で精一杯ワイン造りに励んでいる。                                                     1995年、コート・デュ・ローヌに新たにブドウ畑を購入し、畑は14haになった。1996年からはメロンなど他の作物の栽培をやめてブドウに専念することにした。1999年には両親が引退したため新たに33haを引き継ぎ、より仕事が効率的になるよう設備を充実させた。      
"栽培も醸造も、力を合わせて二人三脚で行う。ヴァレリーさんの3人の子供のうち上の2人も仕事を手伝い、両親も健在で、2人の仕事を支えている。
ドメーヌ・ショーム=アルノーでは家族が各自でアイデアを出し合ってワイン造りをしていて、ワインはその成果のたまものであると、ヴァレリーさんが語ってくれた。"

評価・プレス

 ★ワインガイドブック「エダンス」や「クラスマン」にて圧倒的な高評価
★2002年、パリのワイン専門店が開催したコンクール「カヴィスト・アンデパンダン」にて、「VDPポルト・ド・ラ・メディテラネ・ルージュ」が唯一ローヌ・アルプのヴァン・ド・ペイとして受賞
★フランスのワイン専門誌「ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス」にて、高評価。“ヴァンソーブルを代表するスター的ワイナリー”として紹介される。