Château Pierre-Bise シャトー・ピエール・ビーズ 

 

René Papin(ルネ・パパン写真左

 

所在地

ロワール地方

アンジュ地区の、銘葡萄園で名高いレイヨン村にある。

 

総畑面積:54ha

樹齢:樹齢100年の古株あり

植え付け密度:4,500本/ha

総ワイン生産量:1,200~1,400hl

剪定方式:ギュイヨ・ドゥーブル

 

原産地呼称

AOC Savennières (サヴニエール)
AOC Anjou (アンジュ)
AOC Anjou Villages (アンジュ・ヴィラージュ)
AOC Anjou Gamay (アンジュ・ガメイ)
AOC Rosé de Loire (ロゼ・ド・ロワール)
AOC Cabernet d\'Anjou (カベルネ・ダンジュ)
AOC Quarts de Chaume (カール・ド・ショーム)
AOC Coteaux du Layon-Chaume (コトー・デュ・レイヨン・ショーム)
AOC Coteaux du Layon Rochefort (コトー・デュ・レイヨン・ロシュフォー)
AOC Coteaux du Layon Beaulieu (コトー・デュ・レイヨン・ボーリュー)

品種構成

Chenin Blanc (シュナン・ブラン) 97%
Sauvignon (ソーヴィニヨン)+Chardonnay (シャルドネ) 3%

 

Cabernet Sauvignon (カベルネ・ソーヴィニヨン) 45%
Cabernet Franc (カベルネ・フラン) 33%
Gamey (ガメイ) 15%
Grolleau (グロロー) 7%

気候

夏涼しく冬温和でやや雨の多い海洋性気候と、夏暑く冬の寒さが厳しい乾燥した大陸性気候の両方の特徴を併せ持つ。                                                                          日差しと川から来る風がミネラルの吸収率を高め、風が強いほどアロマは強くなる。

土壌

表面を砂に覆われた片板岩の混じった土壌、表面から順にシスト土壌・火山岩・海底の堆積物が層になった土壌など。

栽培

パパン氏は、自然な草生を重んじており、区画によっては耕したり鋤きこんだりしないで草を残したままのうねがある。その場所では、草が根を張ることにより土をほぐし、土中の微生物の活動が盛んになる。さらに耕さないことで土地の力も盛んになり、土中の微生物の状況を保持できるのである。しかし、葡萄の樹勢に応じて地中の水分を少なくしたい場合、土を深く耕して水分を蒸発させることもある。彼は「どの畑も複雑で、何事もじっくり状況を観察して行なわなければならない」と考えてきた。
パパン氏には2人の息子さんがいて、長男のクリストフさんが葡萄栽培を、次男のルネさんがカーヴと事務の仕事を担当していたが、2017年からは、ルネさんが1人で引き継ぐこととなった。
●病気に関する対策として、葡萄の樹の成長段階に応じて、色々な作業を行なっている。
1.できるだけボルドー液(硫酸銅+生石灰+水の混合溶液。べと病の対策に使う)とoligo-élément (オリゴ・エレマン)(=痕跡性元素:微量で生物学的作用をする元素)だけを使用する。
2.うどんこ病に対しては、イオウと松油を使う。
3.ボトリティス菌予防は行なっていない。
4.コキリス蛾と葉巻蛾の対策として、雌雄併合方法(雌のフェロモンで雄を引き寄せ対処する方法)を実施。
5.シカデル虫病には、極一部殺虫剤を使用。
●農作業で特に注意している点
1.葡萄の樹の下と中間部をしっかり芽摘する。
2.年に2回、針金で支柱固定する。
3.葡萄の樹の活力と樹齢に応じて房数を決め、間引きする。
4.腐敗を避けるために、葡萄の房の周辺の通風を良くする。
5.収穫のとき、適量を超えないように房を除去する。
6.土の酸度を調整する。
7.剪定した枝を砕いて畑に撒き、また草を生やすなどして、土壌の微生物生命を活発にする。

収穫

すべて手摘み

歴史

1959年に先代のピエール・パパン氏(現オーナーの祖父)が9haのぶどう栽培地を購入。その後、1974年に両親の後を継いだクロード・パパン氏と奥さんのジョエルさんが経営してきた。パパン氏の初ヴィンテージは1975年である。以来、徐々に畑に手を加え、土壌が良くなるよう念入りに作業を続けてきた。毎年気候に応じた畑作業を行なって、ぶどうの成熟度を高め、ワインの品質を目覚しく洗練させていった。
【ワイナリー拡張の経歴】
1978年~1983年:14haのコトー・シュール ピエール・ビーズの栽培地を購入。
1984年:奥さんの両親から10haショーム、カール・ド・ショーム、ロシュフォーの栽培地を継ぐ。
1988年~1992年:カール・ド・ショーム、ロシュフォーの栽培地を10ha拡張する。
1992年:サヴニエールにある9haのクロ・ド・クーレイヌを借地する。
1998年:ピエール・ビーズの栽培地を2ha増大する。

評価・プレス

★フランス最高ワインガイド(旧クラスマン)」で、毎年二つ星の高評価
★「ロワールワインコンクール」では、毎年数々のメダルを受賞
★ワイン専門誌「ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス」に頻繁に掲載。特に2008年3月号では4ページに渡って特集され、『土地にぴったり合わせた栽培をする生産者』と絶賛された。
★ワイン雑誌以外でも、ピエール・ビーズの評価は高く、ビジネス雑誌“Valeurs actuelles(ヴァルール・アクチュエル)”、“L'Humanité(リュマニテ)”や“Capital(キャピタル)”で高評価