ボルドー地方
ガロンヌ河とドルドーニュ河に挟まれた地域で、ボルドー地方の中心に位置する。グラーヴ地区とサン・テミリオン地区にも醸造所を所有している。
総畑面積:80ha
平均樹齢:25年
植え付け密度:4,000本/ha
選定方法:ギュイヨ・ドゥーブル仕立て
AOC Entre-Deux-Mers (アントル・ドゥー・メール)
AOC Bordeaux Superieur (ボルドー・シューペリユール)
Sauvignon Blanc (ソーヴィニヨン・ブラン) 75%
Sémillon (セミヨン) 15%
Muscadelle (ミュスカデル) 10%
Sauvignon Gris (ソーヴィニヨン・グリ)
Merlot (メルロ) 76%
Cabernet Sauvignon (カベルネ・ソーヴィニヨン) 20%
Cabernet Franc (カベルネ・フラン) 4%
丘陵地の上部は石灰粘土質土壌、低部はアキテーヌ地方特有の泥砂。
所有する地所100haのうち、排水や日照条件に優れた葡萄栽培に最高の立地条件の区画を選んで栽培している。また土壌のタイプに応じた品種を選別して植樹している。伝統あるワイン産地の長い長い歴史によって、“テロワール”と“品種”の調和が見事に取れたワインを産み出している。
「ワイン造りに大事なことは、土壌の特性と共にその中の動物や微生物による作用をしっかりと理解し、その土地ならではの個性をぶどうに引き出してやること」とベルナールさんは言う。
このワイナリーでは、農薬を極力抑えた栽培を行いながら、生物学“ビオロジー”に基づく農業を目指している。そのためには“健全な土壌”が欠かせない。「今後も合成化学物質を使わない農業を精力的に続けていく」と語ってくれた。
ワイナリーの特徴として、収穫時期は毎年ほぼ9月下旬~10月初旬と通常より遅く、じっくり葡萄が熟すのを待つ。
白ワイン用の葡萄の収穫は、品種の持つポテンシャルアロマが最大限になった時を見計らって機械で一気に行うことによって、香り高いワインを産出している。また早朝の気温の低いうちに収穫することで、フレッシュ感を損なわないよう気を遣っている。
赤ワイン用は、区画毎の熟し具合に応じて手摘みで収穫をしており、最も成熟した果実から口当たりの良いワインを造り出している。
シャトー・ヴィニョルのワイン造りの歴史は中世に始まり、何世紀にも渡って弛まなく続けられている。18世紀には、モンテスキュー(フランスの哲学家、『法の精神』を著し、立法・行政・司法の三権分立論を唱えた)が所有していたこともあるという、由緒あるシャトー。また「ヴィニョル」とは、ブドウ樹が植わっている所という意味がある。この辺りのブドウ畑は、広いアントル・ドゥー・メール地区の中でも最古のもので、ここから広がっていったと伝えられていることから、この名前が付けられている。
現在のオーナー、ベルナールさんは、ボルドー大学醸造学部を卒業後、醸造家の資格を取得し、ワイン研究・試験所で働いていた。その後1970年頃、先祖代々から引き継がれてきた土地でワイン造りを行う決心をし、それ以来ワイナリーの経営を行っている。
★ボルドー協議会が選んだ「ベストワイン20」に、「ボルドー・クレレ 2002」「ボルドー・ルージュ2000」がランクイン
★「パリ国際農業コンクール」、「ブリュッセル世界コンクール」、「独立系醸造家ワインコンクール」など、様々なコンクールで、毎年、数多くのワインが金賞・銀賞などを受賞
★「バリューボルドー100選2008」に選出され、数々の雑誌や専門誌に掲載