Daumas Gassac ドマ・ガサック

 

Samuel GUIBERT (サミュエル・ギベール) 

 

所在地

ラングドック地方

モンペリエから西方にある山の中腹に位置しており、夜になるとラルザック山(850m)から冷涼な風が吹いて、ぶどうの熟度を高めると同時に上質の酸味を生み出す。南仏の灼熱の太陽をやわらげてくれる北向きの斜面をあえて選び、繊細さのある風味を求めている。

 

総畑面積:150ha (マズリエのワインになる畑)

総ワイン生産量:600,000本

 

原産地呼称

VDP de l'Hérault (ヴァン・ド・ペイ・ド・レロー)

品種構成

Cabernet Sauvignon (カベルネ・ソーヴィニヨン)
Merlot (メルロ)
Grenache (グルナッシュ)
Syrah (シラー)
Sauvignon Blanc (ソーヴィニヨン・ブラン)
Chardonnay (シャルドネ)

気候

雨が少ない南仏の天気は、毎年、安定した品質のぶどうを育ててくれる。

栽培・醸造

土壌は小石混じりの黄土層で水捌けが優れ、凝縮感の高いのも特徴。化学物質を一切使わず、手間暇かけて造ったぶどうをさらに手摘みで大切に収穫する。
ワイン醸造に関しては、当時ボルドー大学醸造学部の第一人者であったエミール・ペイノー氏に教えを請い、しっかりとしたボディと共に、繊細で気品のあるワインを造り出すことに成功した。ただし、ぶどうの風味を何よりも尊重し、決して樽香が強くならないように注意する。この特徴はセカンドラベル的存在の「ル・マズリエ」にもよく現れている。

歴史

かつてラングドック地方のワインはブレンド用と見なされていたが、ワインの品質アップを追求する生産者が出てきた。今日では、この地方固有の特徴を持ったワインを生み出し、国内外に確固たる地位を築き上げた。濃厚かつ柔らかな味わいと高い香り、繊細な風味を備えたワインを産出するようになった。
1970年代にボルドーの地質学者アンリ・アンジャルベール氏が、ラングドック地方でぶどうの栽培に最適な土壌と気候風土の土地を発見した。それを知った前オーナーのギベール氏は、経営していた革関係の会社を投げ売って、ぶどう栽培を始めた。この勇気と決断力が、「ラングドックでNo1」と言われるドマ・ガサックを生んだのだ。
建物は、ガサック川と呼ばれる小川沿いの水車小屋があったところに建設した。その川のおかげで地下の醸造所や熟成庫は夏でも涼しく、ワイン造りに良い環境を与えてる。

評価・プレス

★ゴー・エ・ミヨ「ラフィット1982および1990に似る」、タイム誌「ラトゥール1983か1985に似る」。ヒュー・ジョンソン「南仏で唯一のグラン・クリュ」。オズ・クラーク「主要なグラン・クリュ」。ワイン・スペクタトゥール「アウト・スタンディング」など、南仏で最高のワインだと絶賛される。
★「ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス2006年4月号」の「500号記念特集」に大きな写真と共に掲載