ワイナリー名 : Domaine Moulinier 
原産地呼称 : AOC Saint-Chinian
所有者    : Guy Moulinier    
総畑面積   : 26ha 

ワイナリー
1980年にギィ・ムリニエ氏によって創立された家族経営のワイナリー。ラングドック地方北部に位置し、周囲を小高い山で囲まれた、AOCサン・シニアン地区のピエルリュー村にあるワイナリーです。

産地の特徴
南仏ラングドック地方の中心都市モンペリエから西方約50kmに位置するこの産地は、穏やかな地中海性気候で、日照に恵まれた産地です。周囲を山に囲まれているため、比較的涼しいのが特徴です。「タラモンタンヌ」と呼ばれる山からの吹きおろしの風がぶどうを病気から守ると同時に、上品な酸を与えてくれています。畑にはシスト質、粘土石灰質、砂岩質土壌がそれぞれバランスよく含まれ、互いに個性を補完しあって質の良いぶどうを生み出しています。畑は主に標高150〜250mの小高い丘の斜面に位置し、ぶどう栽培にとって理想的な環境条件に恵まれています。

ワイン生産者としての再出発
ラングドックに代々続く農家の子孫であるギィ・ムリニエ氏(「ムリニエ」とはオック語で製粉業者という意味)は、地中海文明の宝であるぶどうやオリーブ畑に囲まれた緑豊かな土地で育ちました。しかし、彼は先人達と同じ道には進まず、行政機関で15年間働きました。ムリニエ氏はその頃「土」とは縁遠い生活を送っていましたが、子供時代に刻み込まれた農業や自然を大切にする思いは、依然として彼の中に残っていました。

ムリニエ氏が生まれ故郷のサン・シニアン村に戻り、ワイン生産者になろうと決意したのは80年代初頭のことでした。
快適な環境を捨て、冒険に身を投じるのは彼の家族にとって容易な決断ではありませんでした。その頃ラングドック地方でのワイン造りは、今ほど認められてはいなかったからです。

世界を舞台に
ドメーヌ・ムリニエを創設するにあたって、「村の財産」と呼ばれている、ごつごつした丘の斜面の区画を修復することにしました。土壌がやせすぎている、傾斜が大きすぎる、などの理由から、およそ1世紀ほども手付かずのまま残されていたこの場所は、ガリッグや潅木が生い茂るだけの荒れ地になってしまっていました。しかし彼は誰もほしがらなかったこの土地の可能性を信じて根気強く作業を続け、サン・シニアンで初めてのシラー種を植えました。

現在はムリニエ氏と息子のステファンさんが中心となり、「グラン・クリュ(特級)」を目指した栽培・醸造に力を入れ、安定して高品質のワインを生産しています。2004年にはシラー種から造る世界中の優れたワインを競うコンクール「Les Grandes Syrahs du Monde」において見事第3位に輝きました。


ステファン・ムリニエさん

 


丘の上から見下ろしたドメーヌ


効率のよい円錐台形の醸造タンク


熟成庫

 
ドメーヌの醸造・熟成庫も手造り