ワイナリー名 : Domaine de la Vieille Julienne 
原産地呼称 : AOC Châteauneuf-du-Pape
          AOC Côtes du Rhône ほか
所有者    : Jean-Paul Dauman    
総畑面積   : 33ha  

ワイナリー
フランス東南部のリヨンからアヴィニョンまで南に約200kmにわたって続くローヌ河の両岸をコート・デュ・ローヌ地方と呼びます。南北に長いため南部と北部ではワインの性格も異なりますが、フランスが誇る優秀なワインを産出する地方です。
ドメーヌ・ド・ラ・ヴィエイユ・ジュリアンヌは、ローマ時代の遺跡が多く残るアヴィニョンと、香水で有名なオランジュの中間に位置する、コート・デュ・ローヌ地方南部シャトーヌフ・デュ・パプ地区にあるワイナリーです。

産地の特徴
コート・デュ・ローヌ地方南部は地中海性気候で、ミストラル(ローヌ渓谷を吹きぬける強い北風)の影響を受け、年間を通して非常に乾燥しています。
畑は主に石灰岩質の瓦礫が混ざる赤粘土質土壌です。表土は砂利質の土壌であることが多く、日中は温かさを蓄え、夜間に熱を発散して果実の成熟を助けます。ドメーヌ・ド・ラ・ヴィエイユ・ジュリアンヌの畑は主に日差しに適した丘の中腹にあり、充分な日照量を得ることができます。

歴史あるワイナリー
ドーマン家がぶどう畑を購入したのは1905年10月17日のことでした。もともとこの辺りには今ほどぶどう畑はなく、周りは森に囲まれていました。そのためほぼフランス全土を襲った「フィロキセラ」の被害もここまでは及ばず、今でも樹齢の古いぶどうの樹が残っています。
その後、ドメーヌは親から子へと受け継がれていきました。現オーナーのジャン=ポール・ドーマンさんがワイナリーの道を選んだのは、祖父であるアルベールさんの影響が大きかったといいます。小さい頃からおじいさん子だった彼は、畑や醸造所について回るうちに自然と「自分も大きくなったらワインを造るんだ」、という意識を持つようになりました。

5代目の誕生
学業を終えたあと一旦社会に出て、銀行に10年間勤めたジャン=ポールさんですが、1990年に会社を退職し、当時お父さんのマキシムさんが運営していたドメーヌに参加しワイン造りを始めました。醸造学を専門的に学んだわけではありませんでしたが、先祖代々伝わるすばらしい畑で誠実に栽培に取り組めばおのずと良いワインができるはずだ、という強い信念がありました。
1992年、寛大なマキシムさんは全てを息子に委ねることを決意しました。5代目、ジャン=ポールさんの誕生です。「この歴史あるすばらしいドメーヌを後世にも伝えていくために、自分は何をすべきか」と常に自問していたドーマンさんがそのとき出した答えは、近代農法をきっぱりとやめることでした。農薬や化学肥料、除草剤といった化学物質を一切排除し、まずは畑を健全な状態に戻すことを決意したのです。

より良いぶどうを求めて
1994年から有機農法を徐々に導入し、2000年ついにすべての畑において有機農法に切り替えることができました。
そしてさらに良いぶどうを求め続けるジャン=ポールさんがたどりついたのは、「ビオディナミ農法」でした。有機農法に加え天体がぶどうにもたらす影響も考慮に入れた、より広い視野で栽培を行う農法です。2000年に一部の区画からこの農法を取り入れましたが、その明らかな成果に確信を得た彼は徐々に区画を増やし、2005年からは全ての区画でビオディナミ農法を実践しています。
こうして畑は生命を取り戻し、ぶどうは地中深くまでしっかりと根を張り、ジャン=ポールさんが追求してきた「テロワール(産地)の味」をワインの中に表現できるようになったのです。

その味わいは極めて繊細でエレガント、暑さの厳しい産地にありながらフレッシュささえ感じられます。彼のワインに対する評価は急上昇し、2000年ヴィンテージの「シャトーヌフ・デュ・パプ・レゼルヴ」にあのロバート・パーカーJr.が100点をつけると、知名度は飛躍的に上がりました。しかしジャン=ポール・さんはその快挙に満足するどころか、ぶどうの栽培や土作りに対する探究心をますます強めていきました。
コクの中に溶け込んだ心地良い果実味。強さの中に優しさのにじみ出る味わい。それは恵まれた立地や気候条件もさることながら、ジャン=ポールさんが信念を曲げることなく誠実にぶどうと向き合ってきたからこそ造ることのできた味わいなのです。


シャトーヌフ・デュ・パプの畑


醸造所


熟成庫


ジュリアンヌのワイン