ワイナリー名 : Château de l'Engarran 
原産地呼称 : AOC Coteaux du Languedoc VDP d'Oc
所有者    : Diane Losfelt, Constance Rérolle 
総畑面積   : 55ha

ワイナリー
ラングドック地方の中心都市モンペリエ。その郊外に位置するこのシャトーはコトー・デュ・ラングドック地区サン・ジョルジュ・ドルク村にあります。建物は、歴史遺産として国に登録されている正真正銘のシャトー(城)でもあります。

産地の特徴
ラングドック地方は穏やかな地中海性気候で、日照に恵まれた産地です。
シャトー・ド・ランガランの畑はシャトーヌフ・デュ・パプ地区に似た、赤いグラーヴ(砂利)の土壌。個性的でスパイシー、そして果実味に富んだワインを生み出しています。

シャトー・ド・ランガランとの運命的な出会い
現在ディアンヌ・ロスフェールさん、コンスタンス・レロールさん姉妹が中心となって運営しているこのワイナリーの歴史は古く、1632年にアンリ・ダンガラン氏によって城が建てられた当時から、すでにワイン造りが始まっていたといいます。
このシャトーで本格的にワイン造りを始めたのは、姉妹のお母さんであるフランシーヌ・グリルさんでした。

フランシーヌさんのお父さんはなんと、ボルドー・メドック地区グラン・クリュ・クラッセ第3級の名門ワイナリー「シャトー・パルメ」のオーナーでした。つまり、フランシーヌさんはボルドーの名門醸造元のオーナー家族として少女時代を過ごしたのです。ワイン造りに対する憧れと興味は、この時期に彼女の心の中に育っていきました。しかし、一家はやむを得ない事情により、シャトー・パルメを売却しなければなりませんでした。そのときのお父さんの無念さは、子供だったフランシーヌさんの心にも感じるものがありました。

そして1957年、フランシーヌさんが27歳のときのことでした。
偶然このシャトー・ド・ランガランを訪れた彼女は、シャトーとその所有するぶどう畑に一目惚れし、一瞬にしてここに移り住んでワイン造りをする決意を固めました。父がかつて情熱を傾けたワイン造りを復活させたいという、少女時代から諦めることのできなかった夢が、このシャトーを見た瞬間によみがえってきたのでした。
当時、女性生産者は全くと言っていいほど認められていませんでしたが、フランシーヌさんは様々な困難にもめげず1978年、ついに醸造元詰ワインを実現させました。

母から娘へ
そんな奮闘するお母さんの姿を見ながら育ったディアンヌさん、コンスタンスさん姉妹は、成長すると自然にお母さんの仕事を手伝うようになりました。ディアンヌさんが18歳、コンスタンスさんが15歳のときにはすでにワイン見本市や試飲会に同行し、販売の手伝いをしていたといいます。若くパワフルな2人は積極的に販売に励みました。その甲斐あってか、それまでほとんど無名だったランガランのブースには次第に人が集まるようになっていったのです。

現在、ディアンヌさんが醸造、コンスタンスさんは営業を受け持ち、精力的にワイン造りを続けています。彼女達が誇りを持って造り続けるシャトー・ド・ランガランのワインは多くのガイドブックや専門誌で毎年高い評価を受け、また「アルページュ」「ポール・ボキューズ」といった三ツ星レストランでも愛飲されています。

どのワインにも共通することは、ピュアな果実味と女性的なエレガントさです。地中海の輝く太陽、化学物質に侵されていない健全な土壌、そしておいしいワイン造りへの情熱がある限り、すばらしいワインが生まれるのは自然なことです。シャトー・ド・ランガランはこれからも、エネルギッシュな女性から女性の手へと受け継がれ、彼女達にしか造れないフレッシュでフルーティー、そしてエレガントなワインを私たちに届けてくれることでしょう。


シャトーの玄関


シャトーの庭園


樽熟成庫

 
フルーティーでエレガントなワイン